青とひとくちで言っても、他の色に比べてかなりバリエーションがあります。薄い水色から紺・藍色迄。同じ青と言っても印象が全然異なります。
晴れたすがすがしい青空のようなスカイブルー、吸い込まれそうな深海のブルーなど、普通多くの人は、青のイメージに「水・海・空・宇宙」などを重ね合わせる傾向が見られます。
また、青は「ブルーデー」とか「気分がブルーになる」と言った、落ち込んだ感情を表現する時に良く使われる色でもあります。
いずれにせよ暖色系の動的・外向的性質とは反対に、静的・内向的イメージが青にはあります。
明るい青には解放感、希望、積極性がみられますが、ビビッドな青から濃紺迄の深い青には、静寂、浄化、集中、落ち込み、悲しみ、メランコリーなどより内面に向かう性質があります。
また、赤の項でお話をした交感神経・副交感神経では、この副交感神経を青で現します。 これはは高揚した神経を抑制・鎮静させる効果があり、バランスをとっています。 その為、青には加えて、抑制、鎮静、落ち着きなどの意味合いも込められています。
あの抽象画家ピカソは若い頃「青の時代」と言う青を基調とした具象画の連作を描いています。 この青の時代のきっかけになったのが、親友の死と言われています。
親友の死に心を痛め、内向的になったピカソが自分の感情を深い海のような青に表現したのでしょう。
また、人が落ち込んだり悲しい時には、妙に赤や黄色がうるさく感じ、青が心を落ち着かせてくれます。 この辺りも鎮静、浄化の効果を無意識に取り入れているからなのでしょう。
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