オッケー牧場・その3

前2回に渡って、オッケー牧場のご紹介をしました。
今回は応用編です。是非オッケー牧場のその1とその2を読んでからご覧下さいね。

まずは、簡単な例を出して考察してみましょう。
これはトリビアの泉でも紹介されていたものですので、ご存知の方も多いと思います。

待ち合わせの時間を10分過ぎても友達が来ません。その時のあなたの態度は次の4つのうちどれ?
1.何か事情があって遅れてるのかも、と冷静に待つ。
2.私の聞き間違いかも知れないと、何度も確認しながら待つ。
3.なんて礼儀知らずな人だ、とイライラしながら待つ。
4.この世の中は信用できない人ばかりだと何もかも嫌になってしまう。

これらの態度は、それぞれオッケー牧場の4種類を解りやすく表しています。
1は「私もあなたもOK」、2は「私はOKではない・あなたはOK」、3は「私はOK・あなたはOKではない」、4は「私もあなたもOKではない」ですね。
もちろん、その時の状況や相手によっても変わるかもしれませんが、理想はいつ、どんな時も「私もあなたもOK」でありたいものです。

「私もあなたもOK」、つまり「自分も他人も尊重する」とはどういう事なのでしょうか?

彼がホラー映画を見に行こうと彼女に言いました。彼女はホラー映画が大の苦手です。その上、彼女には見たい純愛系の映画がありました。
自分の感情を抑えて彼の言うままにホラー映画に行けば「彼のために見たくない映画を我慢をしてみた」となり、自分を尊重していません。
彼は彼女がホラー映画が嫌いとは知らず誘ったのに、「絶対イヤー!!」と一方的に突っぱねるのは相手を尊重していませんね。
「あなたと一緒に映画を見に行きたいけど、私はホラー映画が苦手なの。もし、他の映画でもいいなら今見たい映画があるんだけど、あなたはセカチューみたいな映画は好き?」
微妙に不自然な台詞で恐縮です。(^^ゞ
「ホラー映画が苦手」な事を告げていますが、映画を見に行こうと言う相手の誘いは肯定している事を伝えています。
そして「自分が見たい映画があるがそれはあなたが好むものか」と相手に意思を確認しています。
ちなみに、意見が合えばハッピーエンドですが、もし彼が純愛系が嫌いだったならどうでしょう。
「じゃあ、その映画は見たがってる友達と行くね。他に面白そうな映画は知ってる?」等と他の映画で2人が見たいと思うものを探すとか、映画に拘らず他のデートにする等視点を変える方法もありますね。
「私もあなたもOK」ならば、一方がひたすら耐えるようなデートにならないように心がける事でしょう。

自分も相手も尊重すると言うのは、相手の気持ちを察しつつ、自分の意思を相手に伝える事だと私は考えます。
勿論、自分を尊重する事と我を張る(ワガママ)とは違います。
だからと言って、自分を押し殺せば「いい人」や「いい子」になる訳でもありません。
このあたりの匙加減はちょっと難しいですが、ワガママばかり言うタイプの人はちょっと抑え気味に、自分が我慢するタイプはもっと意思を見せてみる所から始めてみましょう。

最後に、オッケー牧場の4つのパターンは、自分の中でどんどん移り変わります。
そのため、柵を越えて移動する家畜のイメージから「牧場」と命名されているそうです。
・・・・牛ですか?(^_^;)
[1]週刊ココロコラム
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