ゴメンナサイ・ビジネス編

お店や施設、企業サービスを利用した時に、腹が立ったり不愉快な時はありませんか?
その時の原因を考えて見ましょう。
買った品物が不良品ですぐに新品と交換してもらった場合、それほど腹が立つ事はないと思います。
店員が無愛想だったとか、部署をたらい回しにされたとか、約束が守られなかった等「相手(企業)の態度」が原因の場合、物凄く腹が立ちますね。
こんな時、直接クレームを言う人よりも「もうあの店では買わない!」とか「信用出来ないから他社に乗り換える」と言う人の方が圧倒的に多い傾向があります。

仕事で接客や企業のお客様関連部署で働いていると、良くCS(カスタマー・サティスファイト/顧客満足)に関しての研修があります。
業務内容上、お客様からのトラブルやクレーム、意見や要望などをいかに顧客満足につなげられるかを様々なテクニックや姿勢から学びます。
クレーム対応が上手く行くと、顧客は通常のサービス以上に満足するため「ファン」になります。
それはビジネスの上だけでなく、私達の普段の生活にも十分活用できるでしょう。
今回はCS、特にクレーム対応から学ぶゴメンナサイ・テクニックを考察します。

イチャモンだろうがお客様がクレームを言ってきた時には、まず誠意ある態度で謝罪をします。
そうする事で高ぶった感情が少し和らぎます。
但し、事情も判らず一方的に謝るだけでは逆効果ですので、何でもかんでも謝れば良いと言う訳ではありません。
お客様の態度や言動から何に対して立腹なのかを把握し、まずはその事について「だけ」謝罪をしておくと無難です。
例えば、お客様から「あの店員何とかしてよ!!」と言う言葉が出れば「お客様に不愉快な思いをさせた店員の接客態度」に対してのみ謝罪をしておくのです。
なお、謝罪の仕方で、より相手を不愉快にさせるのは
・責任転嫁 「部署が違うので」「前任者が行った事ですので」
・反論 「お言葉ですが、それについては〜」
・逆ギレ「ですから!××に関しては〜」「謝ればいいんですね!」
などがあります。
お客様のちょっした不満や質問に対してこんな感じで対応すると確実にクレームに発展するでしょう。

そして、お客様のクレームの内容を詳しく伺います。
その際、大切なのは「聴く(聞く)」事です。あいづちなどで話を真剣に聞いている姿勢を相手に示すとより効果的です。
さらに相手の話を遮らない事、その場で否定や反論をしない事も必要不可欠です。
判らない事は質問しクレームの内容を把握した上できちんと謝罪し、解決策や打開策を提案します。
解決策や打開策の提案いかんで、さらにクレームがこじれる場合がありますので以下に留意しましょう。
・相手の立場に立って考える
・自分がクレームを受け付けた事に対して責任を持つ
・判断に困る時は上司や責任者の判断を仰ぐ
・自分が出来る範囲外は手を出さず、上司や責任者に委任する
・無理な約束や過度に期待を持たせる事はしない
・結論を急がない
クレーム対応の最後には、お客様に対して「貴重なご意見を承った」感謝の気持ちを述べましょう。

クレーム対応は、企業や店舗が舞台となった人と人とのコミュニケーションです。
誠意ある態度や相手の言い分を聞く事、そしてなにより相手の立場に立って考える事。
私達の普段の生活にもクレーム対応から学ぶものは多いはずです。

次回は、別の視点からのゴメンナサイです。
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