ゴメンナサイ・男女編
今回は「ゴメンナサイ」シリーズで一番お伝えしたかった内容です。
相手に対してゴメンナサイが言えない事ってありますよね。
コンプレックスや劣等感を持っている人、自分に自信がない人は普段から自分の事を「人々からの評価が低い」と思い込んでいる傾向があります。
マイナス点を取るとさらに自分の評価が下がると思っているため、必死でマイナス点を回避しようと行動します。
別の言い方をすると、評価を下げないための行動は自分が自分である事(アイデンティティー)を守るための必須行動なのです。
ゴメンナサイは自分の非を認める行為、つまりみずから自分の評価を下げる(と自分で思う)行為です。
「自分の評価が低い」と思っている人が、非を認める事は大きなマイナス点となり、さらに評価が下がる恐怖があるためなかなか謝る事が出来ません。
特に、恋人や肉親、親しい友人など、嫌われたくないと思う気持ちが強い相手になればなるほどゴメンナサイが言えなくなります。
一方、自分に自信があり誇りを持っている人は、謝る事が自分の評価を下げる行為だとは考えないためあっさりと謝る事が出来ます。
相手に対して、罪悪感を持っている場合もゴメンナサイがなかなか出てきません。
例えば、多感な思春期に親に反発して悪ぶってみたり、プチ家出をした等の経験をされた方もいらっしゃると思います。
反発する原因は他にあっても、親に迷惑をかけている事や、親に心配をかけている事に対して本人は自覚しています。
心の中に「迷惑かけてゴメンナサイ」や「心配かけてゴメンナサイ」が生まれても、反発しているため素直にゴメンナサイは言えません。
生まれた「ゴメンナサイ」は外に出る事なく自分の心の奥に「罪」として溜まっていきます。これが罪悪感となります。
罪悪感は、罪を償うためには罰を受けなくてはいけないとばかりに自分自身を責め続ける心の奥深い部分の感情です。
それはまるで、自分で自分の心の中に針を刺すように苦しいものです。
自分の中で苦しい思いをしているに、謝る事で罪を露呈すると他からも責められてもっと辛く苦しい思いをするかも知れない。
そう思うと怖くて謝れなくなります。
ここで謝ったらボコボコに殴られると思うと誰も謝らないですよね。それと同じです。
親子関係を例に出しましたが、こんなカラクリで罪悪感を持っている相手にほど素直にゴメンナサイが言い出せなくなります。
劣等感や罪悪感以外にも様々な要因はありますが、言えないゴメンナサイは結局心の奥に溜まってしまいます。
これは罪悪感の元になるだけではありません。
先にお話した「自分の評価を下げる」マイナス点が増えてしまうのです。
元々コンプレックスや劣等感を持っていない人でも、自分の中で「評価マイナス点」がどんどん加算されていくと、次第に自己嫌悪を感じます。
それが劣等感や自信をなくす事にもつながってくのです。
ゴメンナサイが言えないとそれを繕うために、言い訳を考えたり、他のモノや人のせいにしたり、相手を責めたりしてしまいます。
その代償行為は、相手との関係をギクシャクしたものにする可能性を孕んでいます。
さらに、言えないゴメンナサイは自分を苦しめる元になります。
自分の非を認めても自分の評価が低くなるとは限りません。きちんと謝罪すると評価が上がる可能性も十分秘めています。
これからは、相手のためだけではなく、自分自身のためにゴメンナサイを言うように心がけては如何でしょうか。
きっと少しずつココロが楽になると思いますよ。(^^)
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