噂の真相
先日、男友達とじっくり飲む機会がありました。
いろいろ話しているうちに彼が昇進した事を知り、あらためて乾杯をした後にこんな話をしてくれました。
ほぼ男性ばかりの職場環境でも人の噂は絶えず、若い頃は、自分の噂や自分の評価がとても気になり、絶えず周囲に気を配り「粗相のないように」「普通でいるように」自分をずっと殺していたそうです。
他人からの自分の評価を恐れ、自分を殺すのは大変心が消耗しますよね。
彼は、噂が元でトラブルを起こしたり、居辛くなって辞めていった先輩や後輩もたくさん見てきました。
さらに、どんなに自分が心を砕いても、自分の噂が完全になくならない事にも気付きました。
彼は、幸運にも子供の頃から憧れていた業種に就く事が出来ました。
大好きな仕事だから、どんな些細な業務でもつまらない雑務でも真面目に取り組んでいたのです。
その姿勢を上司が認めてくれて、責任ある仕事を任されるようになりました。
それ以来「自分は変わった」と彼は話しました。
彼は、もともと内気で気が弱く、強いコンプレックスを持っている典型的な自己否定タイプでした。
それが、噂や人からの評価が全く気にならなくなったと同時に、他人の噂話も気にならなくなったのです。
そして、自分は自分の姿のままで良いと気付きました。
「おかしなもので、自分のままでいいと思ってからの方が、周りに人が集まってくるようになったんだ。」とも話してくれました。
そんな中、プライベートでも良く行動を共にした後輩が避けるようになりました。
本人に聞いてみると、どこかで聞いた自分の噂を信じて避けるようになった事が解りました。
彼は後輩に「噂に振り回されるのではなく、自分と相手がどうかが大切なのではないか?俺と直接対峙して嫌になったのならそれはそれでいい。」と言うような意味を伝えたそうです。(結構飲んでたので言葉が曖昧です・・・^_^;)
かつて、誰よりも噂に踊らされ、噂を気にしていたのは他でもない彼自身でした。
そこには、人に嫌われないように心を砕く「自信のない自分」がいたのです。
好きな仕事を一生懸命真面目に続けるのは、彼にとっては苦労でも努力でもなかったかも知れません。
しかし、こんな姿勢や地道な積み重ねが、現在の仕事に対するおごりのない自信と誇りとなっています。
そして仕事を通して得た自信は、彼本人の自信となり「自己肯定」が出来るようになったのです。
「自分が自分である事」を認められるようになれば、他人の「自分の評価」は気にならなくなります。
「昔に比べたら、精神的に物凄く楽になったよ。」と彼は笑っていました。
「社会人の対人関係は2度悩むらしい。1度目は上司や先輩との関係で、2度目は部下との関係なんだって。俺もそろそろ2度目が待ってるかもね。」
この言葉を聞いて私はこう言いました。
「部下との対人関係ね・・・・。ジェネレーション・ギャップ以外、きっと大丈夫だよ♪」
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