ツー君
先日、スポーツニュースでとんでもない光景を見ました。
プロ野球交流戦の日本ハム対阪神戦で、札幌ドームの天井からスポットライトを浴びてミラーボールと共に新庄選手が降りてきました。
昔のアイドルのコンサートか格闘技のような華やかさは新庄さんらしいと思いました。
新庄剛志さん。野球選手ですが野球に興味のない人でもご存知でしょう。
とびきりシュールな彼の発言をはじめ、逸話や伝説は数え上げればきりがありません。
面白いところをいくつかご紹介します。
★阪神入団記者会見で「自分で言うのもなんだけど結構人気者です」と話していた。
★目標の選手は?と聞かれて「俺が目標の選手になる」と言っていた。
★オールスター戦前に「MVPはもらった」発言をして本当にMVPを獲得した。 その翌年のオールスター戦では黄金のバットとスパイクを特注したが結果は二塁ゴロだった。
★ノーアウト満塁でホームランを打ち、その日のヒーローインタビューで「ああいうところでしか打てない自分が・・・だいちゅき♪」と言っていた。
★メジャー時代、英語が覚えきれない新庄のためにチームメイトが日本語を覚えていたらしい。 本人は「だってアメリカにずっと住む気ないもん!」と発言。
★記者から「野球とCMに出るのとどっちが難しいですか?」と質問されて、新庄は「両方カンタン!」と答えた。
★新庄は練習中や試合などの時に足に不具合を感じたがレントゲンを撮っても異常なし。「でも、どうしてもこういうような、あの動きの時に違和感があるんです」と主張。 結局、体を開けてみないとわからないとのことで本人希望のもと手術してもらった。 すると、関節付近にかなり小さな組織を発見し医者も驚いた。
★歯のホワイトニングを「便器の白色」とオーダー。理想の体型は男子トイレのマーク。
★新庄選手ではなくツー君と呼んで欲しいらしい。
個人的な見解ですが、ツー君(笑)には「緻密な計算のされていなさ」を感じます。
そのように計算しているのか気まぐれや本能からなのか本当のところは解りませんが、自分が楽しみ、ファンを楽しませる事に対しては徹底しています。
パ・リーグ存続の危機に直面していた時期に日本ハムに移籍し「これからはメジャーでもない、セ・リーグでもない、パ・リーグだ!」と発言していました。
サインをしすぎて新幹線に乗り遅れた事もあるツー君は、クソ真面目で規律正しくしなければならないような印象のある野球界をもっと楽しいエンターテンメントにして多くのファンを楽しませたいと思っているのでしょう。
こんな彼に対して自意識過剰でナルシスト、お調子者で無責任と言うイメージを持つ人は多く、好き嫌いの分かれる所ですね。
彼は自分の事が「だいちゅき♪」で、自己評価が高いと考えられます。
それは、自分は素晴らしい可能性をたくさん秘めていると言うポジティヴな信念となり、結果的にイチロー選手から「天才」と呼ばれる野球選手になれたのでしょう。
ヒーローインタビューなどで「バッティングって簡単!」と発言している事がありますが、簡単だと思うからこそ簡単に出来てしまう訳です。
彼の途方もないポジティヴさを目の当たりにすると、うじうじと小さな事で悩んでいるのが馬鹿馬鹿しく感じられるかもしれませんね。
[1]週刊ココロコラム
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