目標達成

中学3年の時、自分の行きたい高校がありました。
そこは志願者が多く早い時期の倍率が7倍もあり、内申点の足らない私は到底合格出来るレベルではありません。
担任の先生はもっとレベルの低い高校に変更するように強く勧めましたが、頑として譲らない私は「落ちても知らないからな」と言われる始末。
当初、同じ中学でその高校を志望していたのは私を含めて11人でしたが、皆「確実に入れる高校」に振り分けられ、入試の時点では私ひとりでした。

志望動機は中学2年の時に、2歳年上の友人が「ウチの高校おいでよ。面白いよ。」と誘ってくれたからでした。
「私でも入れたから、大丈夫だよ。」と言うので簡単に「うん。行く。」と答えました。
本格的な受験生になっても、「受験に合格する」と言う意識はあまりなく、「その高校に通う」と言う感覚しかありませんでした。
受験勉強そっちのけで、高校まで実際に行ってどんな人がいるのか校門越しに覗いたり、高校の近くで友人と会って学校の話を聞いたり、登校のルートを決めたり、バスの時刻を確かめたりしていました。

他の高校でも同じように志望していた生徒が他の高校に振り分けられたのでしょう、入試直前の倍率が1.4倍でした。
受験当日は根拠のない自信があり全く緊張せずに受験できましたが、テレビの回答速報を見て愕然としました。(^_^;)
しかし、辛くも合格。高校生活はとても楽しかったです。

高校や受験に対しての知識や情報を持っていない段階で、(後の)志望高校の学生が「大丈夫」と言ってくれました。
情報や知識がないのですから、当然ネガティヴな知識は持っていません。
その段階で、ポジティヴな情報が入ってきたため、自分の意識にはポジティヴな情報しかありません。
さらに、「志望高校の学生=目標を達成している人」の発言ですから十分過ぎるほどの真実味や説得力があります。
これらの要因から自分も目標を達成できるんだと言う「確信」が生まれ、後からどんなにネガティヴな情報が入ってきても、意識の中ではポジティヴな情報が優先されています。

次に、「受験に合格する」意識よりも「高校に行く」意識が優っていた所も良かったようです。
「受験」と言えば「合格・不合格」、つまりポジティヴな事柄とネガティヴな事柄が等しくイメージされますが、「高校に通う」イメージにはネガティヴ面はありませんので、「不合格」のイメージを持たなかったのです。
さらに、実際に高校に行ったり話を聞くなどの行動は、自分が高校に通うイメージを具体的に作り出せます。
それは、より具体的にイメージ出来た「目標を達成したヴィジョン」となったのです。

私は心配性で、いつも「失敗したらどうしよう」「成功できるのだろうか」等と物事のネガティヴ面を強調して考える事が多い傾向があります。(^_^;)
物事のネガティヴな情報や意識がクローズアップされると、緊張や不安が生まれて行動が鈍り、知らず知らずのうちに思い描いていた「ネガティヴな結果」「望まない結果」になるように動いてしまいます。
今振り返ると、高校入試は「自分の願望や目標を達成する」ためのとても良い意識でいられた経験でした。
ご紹介したようなポジティヴな意識と具体的な目標達成のヴィジョンは、願望や目標達成を現実にするために大変有益で大きな力(行動力)となります。
もし、目標を達成しようと努力している時に、「出来なかったらどうしよう」「果たして大丈夫なのか」と言ったネガティヴな情報が意識に強くあれば、それを上回るプラスの情報を収集してみると良いかも知れませんね。
[1]週刊ココロコラム
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