執着

先日、偶然ネットで見つけたカエル型のチャームが欲しくて早速お店に行ってきましたが、店頭に在庫がなく廃番になったそうで手に入りませんでした。
しかし、他店から引き上げた商品の中に希望の商品があればお渡しできるとの事で、気長に連絡を待っています。(^^)
そのメーカーは以前欲しくても手に入らなかったキーホルダーがありましたし、カエルグッズコレクター垂涎かつ必携の逸品(笑)ですので今回ばかりはどうしても欲しい所です。

執着とは、元々仏教で使われている言葉で、物事に固執したり囚われる事は修行の障害となり、さらには苦しみや争いの原因になる悪しきものとして説かれています。
辞書では「ある物事に強く心がひかれること。心がとらわれて、思いきれないこと。」とありました。
執着とは、執着している対象が「なければならない」或いは「なくしてはいけない」と強迫的に思い込んでいる状態です。
その対象が手に入らない、或いはなくしてしまう事に対して強い不安や恐れを抱くため、対象に何が何でもしがみつこうとします。
そのため、執着している対象を必要以上に求め過ぎてしまいます。

執着の一番判りやすい例は恋愛でしょう。
一方的に別れを告げられ、相手への思いを残したまま失恋した人は相手への未練があって当然です。
何とか復縁出来ないかと模索する人もいるかも知れません。
しかし、多くの人は時間と共に事実を受け入れ、次第に新しい恋愛に目が向くようになります。
ところが相手に強く執着している人は、相手との関係をなくした事で、不安や恐れ伴う辛く苦しい日々が続きます。
事実を受け入れる事が出来なければ、いつまでも相手を忘れられず長期間引きずります。
さらに、相手に対して執拗にコンタクトを続けたり、相手の気を引くためにストーカーまがいの無茶な行動に出る場合もあるでしょう。
執着すればする程、「なくしてはいけない」はずの相手は絶対手に入らなくなります。

お金やモノに執着している場合はどうでしょう。
失くす事に強い不安と恐怖を感じている訳ですから、お金やモノに対する欲求が異常に強くなります。
お金に執着している人はお金しか見えていませんから、甘い儲け話を冷静に分析する前に利潤の事しか目に入りません。
その結果、騙されたり失敗してお金を失うか借金の危険さえあります。
同じようにブランド品やコレクションの品に執着している程、借金してでも買い求めるでしょう。
その結果、膨れ上がった借金に苦しむか、自己破産してブランド品は差し押さえられます。

社会的地位に執着している場合はどうでしょう。
子供を医者や弁護士にさせる事に強く執着している親は、学力の及ばない有名医大や有名大学の法学部に裏口入学や替え玉入試などの不正をしてでも入れようとするでしょう。
その不正がバレてしまえば、自分達だけでなく子供も社会的地位は失墜します。

こうしてみてみると、執着すればする程、執着する対象は遠ざかっていますね。
それだけでなく、新しい恋の機会、普通の生活、社会的評価など、他のいろんなものも一緒になくしています。
もし、強く執着しているものがあり、手に入らず辛い思いをしている人は、まずは「失くしても怖くない」事に是非気付いてみて下さい。

ちなみに、カエル型のチャームに強く惹かれいろんな意味合いでこだわっていますが、もし手に入らなかったとしても「残念だったな〜」と一瞬肩を落とす程度ですから…きっと手に入るかなと思っています。(笑)
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