嘘の考察・その3
2回に渡って嘘の種類についてご紹介しました。
出来れば相手の嘘ではなく本音が知りたいですよね。
今回は嘘をついた時の態度、つまり嘘の見破り方をご紹介します。
その理由はどうであれ、嘘をつく時に自分の思いや感情、或いは事実とは別の事を話したり態度で示そうとします。
その際、自分の心や事実と示す態度が異なるため、一部の人(虚言癖や心の病から嘘をつく人など)を除き心理的に緊張状態となります。
また個人の考え方によって「嘘をついてはいけない」とか「バレてはいけない」等と思えば、さらに心は緊張してしまうでしょう。
また、平静を装い自然に振舞おうとするのですが、結局それは「自然に振舞う」と言う演技ですから、相当演技が上手な人(つまり嘘をつきなれている人)以外は不自然な態度になってしまいます。
その辺りをつぶさに観察する事で、嘘を見破る事が出来るはずです。
具体的な「サイン」をいくつかご紹介します。
■体のサイン
・全体的に落ち着きがなく、そわそわする
・貧乏ゆすりや足を良く動かす
・手をポケットに入れたり後ろで組むなどして隠す
・鼻や口などの顔のパーツや髪の毛を良く触る
・息遣いが早くなったり汗をかく
・喋る時に口を手で隠す
■顔(表情)のサイン
・瞬きが増える
・目に落ち着きがない(目が泳ぐ)
・男性は視線をそらす、女性は視線を必要以上に合わせる
・目が笑っていない等、感情表現が口元に限られる
・顔が引きつったり、左右の表情に違いが出る
・笑い顔から急に真顔になる等、表情が突然元に戻る
・感情を表す表情の変化が言葉より後になる(「嬉しい」と言ってから笑う等)
・言葉と表情に差異や矛盾がある(「今すごく楽しい」と真顔で言う等)
■声と言葉のサイン
・声のトーンが高くなる(声がうわずる)
・普段より早口になる
・「あの」「その」「えーと」などが普段より多い
・返事が短くタイミングも早くなる
・同じ単語が何度も出てくる
・言葉を省略する、或いはやたらと説明を加える
■態度や言動のサイン
・普段良く喋る人が無口に、普段喋らない人が饒舌になる
・感情表現が普段よりオーバーになる
・あいづちやうなづきが普段より多く、オーバーになる
・笑う部分でなくてもへらへら笑う
・相手との距離をとりたがる(普段より距離が遠くなる)
・相手と自分との間に何か物(コップや本等)を置きたがる
・2択のような単純明快な回答を求められると回りくどく説明して回答をぼかす
これらの特徴はあくまでも傾向ですので、もちろん個人差があります。
しかし、良く知っている相手であれば普段と何処かがちょっと違うと言った印象の変化は解るかも知れません。
相手の嘘を見抜くのは男性よりも女性の方が得意だと言われています。
男性が会話の言葉そのものを意識する傾向に対して、女性は言葉以上に相手の声のトーンや表情など(非言語コミュニケーション)を意識する傾向があります。
ですから、ここで紹介したようなちょっとした態度の変化や不自然さを敏感に感じ取る事が出来るのは女性が多いと言う訳です。
嘘の見破り方を紹介しておいてこんな事を言うのも何ですが…(^_^;)
自分を気遣って相手が嘘をついてくれていたならば、嘘をついていると解ってしまうとかえってガッカリしてしまうでしょう。
真実や正直が正義で嘘は悪だと言う観念が強い人は、相手の嘘を暴こうとしない方が幸せかも知れませんね。
なにしろ嘘も方便なのですから。
[1]週刊ココロコラム
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