デジャヴの考察
初めて行った場所なのに「ここに来た事がある」と言った感覚になる時が誰にでも時々あると思います。
これは、デジャヴ(Deja vu)と呼ばれています。
記憶の種類は大きく3つに分けられます。
★感覚記憶・・・ほんの一瞬(1〜4秒)の記憶。例えば何気なしに見た街角の風景等は余程の特徴が無い限りすぐに忘れてしまいます。
★短期記憶・・・最大で15秒程の記憶。例えば電話番号を教えてもらいながら電話をかけると、後でその番号は案外覚えていないものです。
★長期記憶・・・繰り返し反復したりしてきちんと覚えている記憶。
記憶の7〜8割は長期記憶にならずすぐ忘れるようになっています。なので、一夜漬けの勉強をすぐ忘れるのは実は当たり前の事なのだそうです。
パソコンは、テキストエディタ(文字を入力出来るソフト)等で文字を入力し、それを保存する→必要な時にすぐ呼び出して閲覧したり書き加えたり出来ます。
私達の脳の中でも同じようなシステムになっています(記銘→保持→想起)。ですので入力をしても保存をしていないと呼び出せませんし、保存した場所が判らず「あれ、ほらあれあれ・・・ここまで出てるのに〜」ともどかしい思いをしたりします。
余談ですが、この記憶の整理時に夢を見ると言う説は「夢の考察」でご紹介しましたね。
そこでデジャヴですが、心理学では既視感とも呼ばれ「記憶の錯覚」とされています。
残っていた記憶のカケラや、他の似た記憶が誤って呼び出され、あたかも「以前体験した」と思い込んでしまうのです。
もうひとつの説は「0.数秒前に起きた事を脳が遠い過去の事と誤認識する脳の混乱状態」です。
今しがた体験した記憶の「今」を忘れてしまう事で「いつか判らないけど過去に・・・」と言った感覚になると言うものです。
どちらにしても不思議なものではないと片付けられています。
昔、知り合いが修学旅行で長崎に行きました。長崎は自分が初めて行った場所であり、家族や知人が行った事もなく、予備知識すらなかったそうです。
その時、突然デジャヴの感覚に陥っただけでなく「あの角を曲がると○○がある」「あの先には△△がある」とクラスメートに話し、確かめに行って見るとその通りだったそうです。
私もデジャヴの感覚になった時、その先の相手が話した内容や事の流れが判った事もあります。
これは、果たして記憶の錯覚だけで片付けられるのでしょうか。まだまだ真実は全て解明されていないと思いますね。
[1]週刊ココロコラム
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