わがままと自己主張

わがままと自己主張、一見良く似ていますが中身は全然違いますね。
Aさんが有給休暇を申請すると上司がすんなり受け入れるのに、Bさんが有給休暇を申請すると上司が嫌味を言ってなかなか承諾してくれません。
有給休暇は社員の当然の権利であり、どちらも権利を主張しているだけなのに、この違いは何でしょう。
AさんもBさんも旅行に行く為休暇を申請していたのですが、違っていたのはその日程でした。
Bさんは会社の繁忙期と重なり、Aさんは繁忙期を外しています。
旅行へ行く事自体は、相当な理由がある以外必ずしもその日程で行かなくても良い事は誰にでも解ります。
また、繁忙期は人手が必要な事も周知の事実です。
それを解っていながら繁忙期に重なる日程の休暇申請は、上司から見れば「わがまま」にしか捉えられません。

わがままを定義するとだいたいこんな感じでしょうか。
@時と場合を考えない
→例えば、ハイキング中疲れてこれ以上歩きたくないからタクシーを呼んで欲しいと言う。
A権利や責任の範囲外
→例えば、事前に配布された仕事の資料に目を通さないで仕事内容が解らないと主張する。
B相手への配慮に欠ける
→例えば、満員電車に足の不自由なお年寄りが乗ってきた事に気付いているのにそのまま「優先席」に座っている健常者。
C責任転嫁
→例えば、自分の操作ミスで壊れた電化製品をメーカーの作り方が悪いとクレーム。
Dその場の感情で主張が変わる
→例えば、昨日はOKしたのに、今日は他の友人とケンカして機嫌が悪いからとNOに返事が変わる。
E出来ない事を求める
→例えば、仕事で会議中の彼に「今すぐ来て」と呼び出す彼女。

思わず突っ込みが入ってしまいそうな位極端な例を挙げてしまいました。(^^ゞ
先のBさんの主張は、@とBに該当しますね。
これらを見ると、どれも状況を冷静に判断して行動する思慮や配慮に欠けている事が解ります。

アメリカ人や中国人は自己主張の強い国民性である事は良く知られています。
自分の個性や考えを前面に押し出し、日本人からみるとわがまま言いたい放題に写ってしまいます。
しかし、どちらの国民性も、相手の言い分をきちんと聴く姿勢も持っているそうです。
「わがまま」は相手の言い分を聴く姿勢は持ち合わせていません。
では、自己主張とは一体何なのでしょうか。
次回は自己主張に関して考察します。
そして、自己主張が良い対人関係を築く考察にも迫ってみたいと思います。
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