アサーティブ・その1

アサーティブとはアサーティブネス(Assertiveness:自己主張する)の形容詞系です。
その名の通り「自己主張」を提唱しているものなのですが、これは1970年代のアメリカで女性の地位向上と共に生まれました。
その背景は、それまで男性主権の世の中で荒っぽい言葉で言うと男性に付随していただけだった女性が自分の意思で生きる事に目覚めた事で生まれた考え方です。
今では男女問わず、自己表現や交渉の方法論として定着し様々な分野で活用されています。

自分の大好きな作家の新刊発売サイン会が催されました。
朝早くから並び結構高額な著書を買いその本にサインをしてもらいました。
大事な宝物となった著書はその後、手垢や折り目がつかないようにそっと読み終えました。
そんな時、友人に「○○の新刊早速読んだんだってね〜。私も読みたいから是非貸してよ。」と頼まれました。
そこであなたはどう答えますか?

1.やっと手に入れたサイン本を簡単に貸せるわけないじゃん!!と突っ返す
2.・・・いいよ。でも乱暴に扱わないでね。と渋々貸す
3.多分あなたなら読んでもきっと面白くないと思うよ。と話題をすりかえて断る
4.是非読んで欲しいけど、私の持ってる本はサイン入りで宝物なの。だから人に貸したくないの。ゴメンネと素直に断る

1は攻撃的(攻撃的タイプ)、2は受身(自己犠牲的タイプ)、3は受身的攻撃(攻撃性を隠し相手をコントロールするタイプ)、4がアサーティブになります。
つまりアサーティブとは、自分の気持ちや意見を相手の権利を侵害することなく、率直に誠実に対等に表現する事なのです。

しかし、普段の私達はなかなか相手に対して素直に「ノー」と言えなかったり、気持ちを表現する事は難しいものですね。
アサーティブを妨げる要素としては、自分を低く評価する傾向(自己否定)、問題を誇張する傾向(心配性等)、自己中心的な傾向(わがまま)、二者択一的な考えの傾向(良い・悪い、白・黒等どちらかにこだわる)等が挙げられます。
そして、もうひとつの要因としては普段の自分の、主に対人関係における行動パターンを自分自身で気付いていない事が挙げられます。
例えば、先程の1〜4のタイプの2の受身タイプの場合、自己否定をし、自分に自信がない事で自分を低く評価した為、嫌な依頼であっても承諾をしてしまうのです。これが多くの「頼まれると断れない人」のパターンでしょう。
まずは自分の行動と自分の意思に気付く事からアサーティブのレッスンは始まるのです。

書きたい事がいっぱいあってココロコラム1回分では書ききれませんでした。(^^ゞ
続編では具体的な部分をせめてみようと思っています。お楽しみに♪
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