アサーティブ・その2
私達は子供の頃から有効なコミュニケーションの方法をレクチャーされる事なく、成長につれ自分で覚えていくものとして育って来ました。
個人の経験や体験がそれぞれ違うように、コミュニケーションのとり方も人それぞれです。
そのため、人と上手くコミュニケーションをとれずに対人関係の悩みを抱えている人は凄く多いのが実情ですね。
普段の人付き合いの中で、私達は何がしかの感情を持っていながら、円滑なコミュニケーションを考えるあまり本当の自分の気持を心の奥にしまいこむ事は良くあることでしょう。
心の奥にしまったものは自分でも忘れてしまいがちなのです。
ですから、相手と自分との関係性を天秤にかけたりせず、「〜しなければならない」とか「〜であるべき」と言った思い込みを全てとっぱらい、自分自身の感情をごまかしたり否定せず、自分の素直な気持ちに気付いてみましょう。
そうすればYESなのかNOなのか自分の本当の気持ちが解ってくるでしょう。
次に、自分の素直な気持ちを相手に伝えます。この時、自分も相手も対等な関係である事を自覚しましょう。
相手を見下したり、自分を卑下したりせず、自分も相手も尊重します。
そして自分の気持ちをストレートに相手に伝えます。言い訳したり遠まわしに言わず素直に簡潔に伝えます。
特に女性は「そこまで言わなくても解るでしょ」と思いがちですが、きちんとはっきり言わないと案外相手には伝わらないものです。
自分の気持ちを偽らず素直に相手に伝えることが、結果的には相手に対して誠実な態度となる事を理解しましょう。
相手に伝える内容を大きく分けると以下の3つが中心となるでしょう。
★「自分の感情」
★「YES、NO」特にNOの場合、何故NOなのかの理由を説明する事。
★「要求・主張」問題の所在を明らかにする事。
そして一番大切なのは、自分の気持を伝えた結果、相手が不愉快に思ったり自分が望む反応でなかったとしても気に留めない事です。
相手が気分を害した事で逆に自分が感情的になったり、自分を責めたりしないで下さい。それは失敗ではありません。
はっきりと自分の感情を伝えられない大きな原因は、相手に嫌われたくないとか自分から人が離れていくと思い込む不安でしょう。
しかし、相手の感情は相手のものであり自分が踏み込める領域ではないのです。
万が一「NO」と伝えた結果、相手が自分から去ったとしても、相手を尊重すべきなのです。
誰もがすぐに出来る事ではありません。
実際にアサーティブ・トレーニングはロールプレイを何度も行い少しずつ習得していくプログラムになっています。
でも、失敗を恐れずに少しずつ自分の生活に取り入れていけば「人間関係に疲れた・・・」と言う悩みは確実に減って行く事でしょう。
相手に気持ちを伝える上で話し方やボディランゲージは大きな意味を持ちます。詳細はまたまた書ききれませんので(^^ゞ次回ご紹介します。
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