傷ついた子供の私・その1
子供の頃、とっても淋しかったり、悲しかったり、辛かった経験はありませんか?
子供はだいたい6歳頃迄に基本的な人格や性格が形成されるそうです。
この人格形成は、育った環境の中で親を模倣したり、家族の影響を受けて作られていきます。
この時期は、両親からの無条件の愛情を受けて育つ時期です。
しかし、虐待を受けたり、全く愛情を受けられなかったり、守られていなかったりと不安定な状況下で育った場合、子供の心は傷つきます。
何不自由のない家庭でも、自分の意志に関係なく家族に大きな期待をかけられている場合も同様です。
そして、これ以上傷つきたくないが為に感情を抑制したり、ゆがんだ形で感情表現をするようになって育ちます。
愛情が欲しい為に、親に気に入られるような行動を意識的・無意識的にもするようにもなります。
そのうち抑制された感情や歪んだ感情、親に気に入られる行動自体が自分本来の姿であると思い込むようになります。
おとなしくて言う事を良く聞きわがままを全く言わない「良い子」や、几帳面で成績も良いが友達と一緒に遊ぶのが苦手な子は、このような心の傷を抱えている可能性があるでしょう。
大人になっても、子供の時の心の傷を回避する為に備えた「偽」の自分が、本当の自分だと思って行動している為、対人関係や自分自身についての悩みをいつも抱えていたり、無意識でも日常的に生きにくさを感じたりする事が多いのです。
「アダルトチルドレン」(以降AC)は元々アルコール依存症の親を持つ子供に良く現れると言われています。
しかし、最近では先ほどのような、「機能不全家庭」で育ち子供の頃の心の傷を抱えたまま大人になった人全般に使われるようになりました。
虐待だけでなく、共働きで両親がいつもいなかったり、離婚や家庭不和等、環境は様々ですが、その子供自身の心の傷が大きく、癒えないまま大人になったと言う事は同じです。
ACが引き金になり非行、引きこもり、自殺願望・自傷行為、暴力、虐待、極端な嗜好や依存、うつ病等の行動や症状が現れる場合があります。
そして、多くの人が大なり小なり子供の頃の心の傷を持っている事も確かでしょう。日本人口の約70%はなんらかの形でACではないかと言う説もあります。
極端な行動はしなくとも「落ち込みやすい」とか「イライラしやすい」と言った感情を人一倍持っていると言った「プチAC」(流行言葉を使ってしまいました(^^ゞ)は案外たくさんいるかも知れません。
かく言う私も、子供の頃父親から暴力を受けていましたから多分プチAC以上確定かなと思っています。(^^ゞ
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