泣く

昨日、泣いて目が覚めました。(^_^;)
夢の中で子供の頃の自分が出てきました。
そして、子供の頃に感じたマイナスの感情を再体験した事で、夢の中の子供である自分が泣き、その感情の高ぶりで目覚めたのです。
心の奥底にしまいこみ、忘れたふりをしたままだった子供の時の自分の悲しい感情が生々しく浮き出て来て、目覚めてもなお当分さめざめと泣いていました。

大人が、或いは男性が泣くのはみっともないと言う感覚がある人は多いのではないでしょうか。
確かに人前で鼻水たらした泣き顔を見せたい人はいないと思います。私も嫌です。^_^;
涙の研究で有名なウィリアム・H・フレイ二世博士が、18歳から75歳まで(平均年齢30歳)の男女を元に1983年に調査した所、1ヶ月に泣いた回数は女性は平均約5.3回、男性は平均約1.4回、最も回答の多かった回数は女性で3回、男性でゼロだったそうです。
しかし、「泣く」のは、物凄い癒し効果があると言われています。

先ほどのフレイ博士が、タマネギによる涙と悲しい映画による涙を比較し、成分の違いを発見しました。
そして、感情によって流された涙は、ストレスを感じて発生するACTH(副腎皮質刺激ホルモン)というホルモンを多く含んでいたのです。
また、気分を落ち着かせてくれる、ロイシン・エンケファリンという物質も含まれていました。
フレイ博士のアンケート調査でも、「泣いた後気分が良くなる」と答えたのは女性の85%、男性の73%に上ったそうです。
悲しい涙と嬉しい涙の成分の違いもあるそうですが、感情の高ぶりが元で出てきた涙は、ストレス発散を担っているのです。
実際に、精神障害や疾患を持っている一部の人や、深刻な育児放棄を受けた子どもは泣かないと言う報告もあります。
恐らく、涙も体をニュートラルな状態に戻すための自浄作用なのでしょう。
このように「泣く」は癒しの効果があります。
きっと多くの人が、いっぱい泣いた後の「心地良い疲れ」を経験していると思います。
泣くのは良くないと我慢しているとストレスが上手く解消できず、そこから心身共に調子を崩す可能性も十分に考えられますね。

それでも、性格的に自分の事に関してはなかなか泣けない方もいらっしゃいます。
そんな方は、泣ける映画や泣ける漫画や小説などを生活に取り入れて、時々「思い切り泣くひととき」を自分で作るのもひとつの方法でしょう。
「泣けるツボ」は人によって違いますが、自分で自分を「自然体」に戻してあげると思って根気良く探して見ても良いかも知れませんね。
余談ですが、「泣ける小説」は浅田次郎の短編集「鉄道員(ぽっぽや)」や「月のしずく」の中にきっとツボにはまる短編があると思いますよ♪

ちなみに、私は夢から目覚めて泣きながら、一方で冷静に思う事がありました。
「この夢は私のインナーチャイルドが少し癒された。なんて貴重な体験が出来たのだろう。」
そう思うと、今度は涙に感謝の感情も混ざってきました。(^^)
インナーチャイルドについては、第71回傷ついた子供の私 その1その2を読んでみて下さいね。
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