団体・その1
先日、こんな団体の存在を知りました。
運動系のカルチャースクールのような教室が全国にあります。
受講費用も安価で、なにより最近流行している運動ですので誰でも気軽に通える教室です。
しかし、何度も通わないうちに、お得だからと1年会員を強く勧められます。
会員になると、今度はあなたのためになるからと別の高額なレッスンを強く勧め、それを受講するとさらに高額なレッスンや研修、1年会員ではなく永続的な会員などを次々に勧められます。
勧められるままに受け入れていると、始めた当初からは予想も出来ない、おおよそカルチャースクールに払う値段ではない莫大な金額を支払う事になります。
それらの金額を支払う頃には、会社を辞めてまでその団体のために奉仕し無償で仕事を、それも嬉々として手伝うようになっているのだそうです。
また、お金のない人は借金を繰り返してまでこの団体につぎこみます。
この頃にはスクールのインストラクターになるように勧められます。
インストラクターになると自宅ではなく決められた所(教室のある建物内など)に住まわされ、24時間全てその団体のために驚くような薄給で働く事となります。
この団体は宗教団体ではありません。
しかしやっている事は、マインド・コントロールしてお金と労力を人々に提供させるカルト系の悪質宗教団体と同じですね。
ちなみにこの団体は他の国にもあり、いくつかの国で危険なカルト集団として警察や軍の監視下にあるそうです。
日本でもこの団体が公共マナーを守らない事で被害を被っている所もあると聞き及びました。
しかし、団体の中にどっぷりとつかった人達は借金地獄に陥ったり仕事や家族を捨てるような行為をしてもそれは「良い事」であり、それをさせる団体も「良い所」であり、公共マナーや常識外の事でも団体の命令であれば「正義」としか思えない状態になっています。
見た目は健康的なカルチャースクールで、誰でも気軽に参加できるようになっていますのでこの時点で真偽の見極めは難しいでしょう。
同じように始めて、続けているうちにおかしいなと思い行かなくなる人とどっぷりはまってしまう人との差は、一体何なのでしょうか。
この団体は「企業」であり、このようにな事を「ビジネス」として行っているのだそうです。
同じような企業、カルト集団、宗教心のないエセ宗教、詐欺まがいのネットワークビジネスなど、他にも「お金と心と労力」を食い物にしている所は数多く存在します。
以前、自己啓発系の悪徳セミナーのお話をしています(第74回)。
その時のコラムではあまり触れていませんが、今回のシリーズは心理的な面から、どうしてこのような団体にどっぷりはまってしまうのかを考察します。
[1]週刊ココロコラム
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