私はこう思う・その2
前回「私はこう思う・その1」でYOUメッセージをご紹介しました。読んでいない人はまずその1を読んでね♪
今回は「Iメッセージ」をご紹介します。
Iメッセージとは、その名の通り「I」が主語になった言葉で、「私はこう思う」と言うように自分の考えを相手に伝える方法です。
YOUメッセージが上位から下位に対しての断定的・高圧的な言い回しなのに対して、Iメッセージは同じ位置(パートナー、仲間など)からの相対的な「感想・評価」のニュアンスを含んだ言い回しです。
言い換えれば、「相手の立場に立った」もしくは「相手を尊重した」メッセージになります。
そのため、相手も自分の意見を述べる機会が出来たり、尊重されているので反発せず素直に受け入れられやすい訳です。
前回YOUメッセージを連発していたA子さんの発言をIメッセージにしてみるとどうなるでしょうか。
その1・「お客様に対してタメ口で話さないで」→「私はお客様にタメ口で話さないほうがいいと思うの。」
・・・前者より後者の方が「あ、そうかな?」とか「ふーん。そうなんだ」と思いやすいですね。
その2「Bくん姿勢悪いからお客さんの印象悪いよ」→「Bくんの姿勢が悪いのはお客さんに悪い印象を与えると思うんだけど、どう思う?」
・・・姿勢が悪い事を指摘されていても、どう思うと聞かれているのでそれに対しての反応が出てきやすいですね。
「もっとキビキビ動かないと。嫌々仕事してるみたいじゃない」→「もっとキビキビ動いたほうがいいと思うんだ。そうじゃないと嫌々仕事しているみたいにとられるよ。」
・・・どちらもお小言系ですが、前者は言われるとつい「ムッ」としてしまいますね。
「開店時間も知ってて、人が足りないの解ってるのに、1時間も遅刻するなんてBくん、仕事に対する意識が低すぎるよ。もっとしっかりして。」→「私はBくん自身が開店時間も知ってて、人が足りないのも解ってくれてると思うんだ。でも1時間も遅刻をするのは、仕事に対する意識が低いのかなって考えたんだけど、どうなのかな?もっとしっかりして欲しいな。」
・・・後者は「Bくんは〜解ってくれていると思うんだ」で自分の事を理解してくれてると言う感じを与えますので、その後に続くキツイ指摘も反発しづらいですね。その上「どうなのかな?」と意見を求められた事で、自分が尊重されていると感じ、冷静に意見を述べやすい状況ですね。
「Bくんは接客出来ないから倉庫作業して」→「私は、Bくんは接客がちょっと無理かなと考えて倉庫作業して欲しいと思ったんだけど、お願いできるかなぁ?」
・・・言ってる事はどちらも「接客不適合」とかなり厳しいのですが、後者は不適合の烙印ではなく「私はそう思う」つまり、一個人の見解であって絶対的にそうであるとは限らないと相手は感じ取れますね。
1週間で辞めてしまったBくんも根性がちょっと足りなかったかも知れませんが(^^ゞ、もしA子さんの言葉が後者のIメッセージだったとしたならば、辞めていなかったかも知れませんね。
恋人に対して「だからあなたは○○なのよ!」は「あなたは○○なんじゃないかと思ったの」に。「なんで○○してくれないの」は「私はあなたが○○してくれると思ったのに」に。
友人に対して「あなたって○○ね」を「私はあなたが○○だと思うの」に変えるだけで、同じ内容を相手に伝えているにも関わらず、与える印象は全く違ってきます。
Iメッセージを相手に伝える時に重要な事は、相手を責める事ではなく、相手に対して期待していた自分の感情を素直に伝える事です。
問題となっている相手の行動を具体的に指摘し、それによって自分がどう困ったのか、その結果に対して自分がどんな感情なのかを率直に伝えるようにするのです。
会話をしながらだとなかなかすぐに出てこないと思いますが、相手を責める感情の時には、言葉を切り出す前に一瞬立ち止まって「私はこう思う」を意識してから相手に伝えようとすれば次第に変わってきます。
頭の隅に「私はこう思う」入れておいては如何でしょうか?
※第63回〜65回の「アサーティブ」と通ずる内容ですので、よろしければ参考にしてみて下さいね♪
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